吉田拓郎、パーキンソン病、日々の雑感、良さげな商品・情報のご紹介等、とっぽい男が気ままにつづります。

ぼくのテンポで

雑記

ぼくはオリンピックが嫌い

投稿日:

Winter Olympic

今日から韓国のピョンチャンで第23回オリンピック冬季競技大会が開催される。
開催前から北朝鮮が笑ってしまうような行動を取っており、それを容認している韓国という国にも呆れてしまうが、それは置いておき。

マスメディアは大はしゃぎ

ぼくはオリンピックが嫌い、という本題。
なぜか?
オリンピックの開催中、マスメディアは連日、
「日本がやりました!」
「日本が勝ちました!」
「がんばれ!日本!」
と大騒ぎ・・・
たしかに団体競技もあるし、個人競技にしても国(NOC:国内オリンピック委員会)に代表枠が振り分けれているシステムなので、日本代表ということになっている。しかし、競技で戦っているのはやはり選手個人であり国ではない、戦争ではないのだ。

でも大方の日本人はそういったお祭り騒ぎを自然に受け止めているようだ。日本人はやはりそもそも全体主義なんだろう。飛躍しすぎと言われるかもしれないが日本はいつ国家主義、国粋主義になってもおかしくない国であり、北朝鮮のことを笑っていられないと再認識してしまうのだ。

オリンピックとは話がずれるが、フィギュアスケートファンの知り合いがいる。日本のTVでも日本選手が出場されるような大会は放映されるが、その場合、生中継でも日本人以外が滑っているところは平気でカットして、日本人選手のインタビューとか練習風景とかを放映するそうだ。そのファンの方はそういうTV番組を見たいわけではなく日本人以外の選手のスケートも見たいので、ネットのスポーツチャンネルを契約したそうだ。

話がずれると書いたが根っこの問題は同じで、一般マスメディアは、日本人は日本人の活躍に興味があり、かつ日本人は日本人の活躍にしか興味がないと決めつける姿勢、ここに問題がある。そして、TVが大好きでTVの言うことを真に受けて信じて疑わないという最近の日本人、自分の意見をはっきり言うことは避け自分の意見より周りにいる人たちの意見のほうが大事という固有の全体主義的性格を持った日本人、この2つがある方向に足し算なり掛け算された時、そこには恐ろしいことがいつでも起こりかねないと思うのだが。

表彰台の矛盾

あの表彰式というものがまた曲者である。各競技が終わると通常、表彰式(メダルと賞状の授与式)が行われ、1~3位の選手の国の国旗が掲揚され1位の選手の国の国歌が演奏される(ほとんど見たことがないので、国歌が1位の選手の国の1曲だけかどうか怪しい)。
一方、オリンピック憲章には、
「オリンピック競技大会は、 個人種目または団体種目での選手間の競争であり、 国家間の競
争ではない。」とある(オリンピック憲章については、後で引用する)。

正確には、大会には NOC が選抜し、 IOC から参加登録申請を認められた選手が集っているので、
各NOCを通じてオリンピックに出場する選手団が用いる旗や歌は「選手団旗」、「選手団歌」いう扱いで国旗、国家ではないということのようだ。よって、今回のピョンチャンオリンピックで朝鮮半島の二国は自分たちを「コリア」と称し、旗は白地に青で朝鮮半島を描いた「統一旗」とやら、歌は「アリラン」とかいう朝鮮民謡を使うらしい。ちなみに最近、この両方に「竹島」の問題が絡んだ悪巧みが潜んでいるかもしれないことがわかってきたので要注意であるが・・・

さて、とは言うもののNOCとはNational Olympic Committeeの略で国内オリンピック委員会のこと、日本の場合、日本オリンピック委員会(JOC)である。そして、「選手団旗」、「選手団歌」には通常、国旗と国歌が使用される。

これは非常に大きな矛盾である。オリンピック憲章の精神と、表彰式での国旗掲揚・国歌演奏がどう結びつくのかぼくには理解できない。単に選手にメダルと賞状を渡せば良いではないか。選手は個人としてまたは団体(チーム)の一員として競技しているにすぎないのだから。

この辺、JOCのWebページに非論理的な説明があったので引用しておく。
以下、父親と娘の会話形式になっている。

わかったわかった。今日は、オリンピック憲章には「オリンピズムの根本原則」のほかにどんなことが書いてあるかを見ていこう。
オリンピック憲章は、「オリンピック・ムーブメント」「国際オリンピック委員会(IOC)」「オリンピック競技大会」などのテーマ別に、5つの章にわかれている。「第1章 オリンピック・ムーブメントとその活動」には、みんながよく知っているオリンピックのことが書いてある。たとえば、オリンピック競技大会やオリンピック・シンボルにはどんな意味がこめられているのか、それらはオリンピズムとどんなふうに関係があるのか、といったことだね。
オリンピック競技大会は、オリンピズムを世界に広めるためのオリンピック・ムーブメントの中の、一番大きな活動よ。
その通り。よく覚えていたね。第1章では、オリンピック競技大会についてさらにこんなことが書いてあるよ。

オリンピック競技大会は、個人種目または団体種目での選手間の競争であり、国家間の競争ではない。

それってどういうこと?
つまり、オリンピックは国同士の競争ではなくて、その競技に出場する選手やチーム同士の競争です、と定めているんだ。
でも、表彰式では勝った選手の国の国旗をかかげたり、国歌を演奏したりしているよ。
それは、メダルを獲得した選手たちをたたえるための、ひとつの方法としてやっているんだ。お父さんも含めて、みんなはメダルの数を国別で数えたりして、ついついオリンピックを国同士の競争のように見てしまいがちだろう? でも、オリンピックで勝利をおさめた栄誉は、あくまでも選手たちのものだとオリンピック憲章では定めていて、国別のメダルランキング表の作成を禁じているんだよ。

出典:オリンピズムってなんだろう 第3回 オリンピック憲章を読んでみよう

娘の国旗掲揚の国歌演奏に関する素朴な疑問に父親は「メダルを獲得した選手たちをたたえるための、ひとつの方法」とごまかしているだけで、まるで説明になっていない。

以下、オリンピック憲章の関係箇所を引用する。

6 オリンピック競技大会
1. オリンピック競技大会は、 個人種目または団体種目での選手間の競争であり、 国家間の競
争ではない。 大会には NOC が選抜し、 IOC から参加登録申請を認められた選手が集う。
選手は関係 IF の技術面での指導のもとに競技する。
2. オリンピック競技大会は、 オリンピアード競技大会とオリンピック冬季競技大会からなる。 雪
上または氷上で行われる競技のみが冬季競技とみなされる。

27 NOC の使命と役割 
1. NOC の使命はオリンピック憲章に則り、 自国においてオリンピック ・ ムーブメントを発展させ、
推進し、 保護することにある。

7. NOC は以下の権利を有する。
7.1 「国内オリンピック委員会 (NOC)」 と、 自称するか、 相違ないと確認するか、 その名
称を適用する。 名称または確認は、 自身の呼称の中に含まれるか、 呼称に適用され
るものとする。
7.2 オリンピック憲章を遵守し、オリンピック競技大会に競技者、チーム役員、その他のチー
ムスタッフを派遣する。

41 競技者の国籍
1. オリンピック競技大会に出場する競技者は、 参加登録申請を行う NOC の国の国民でなけれ
ばならない。

出典:「オリンピック憲章」公益財団法人 発行:日本オリンピック委員会(JOC)、2016年11月

-雑記

Copyright© ぼくのテンポで , 2024 All Rights Reserved.